水呑地蔵
承知三(八三六)年、僧壱演がここに地蔵菩薩を安置して堂宇を設けたという。 本堂の南側に小祠があり、石地蔵の前に二つのつぼがある、こんこんと清水がわいていて、俗に「弘法水」という弘法大使が山麓から急坂を登って、このすぐ上の十三峠を越える旅人のために祈願して得た霊水という。 飲料水として、また脚気などの諸病にも効験あるといわれ参詣者がたえない この地は桜の名所として名高い。【出典:『史跡の道・説明石板』(八尾郷土文化推進協議会・八尾菊花ライオンズクラブ・八尾市教育委員会、1981年)】
※石板の説明には一部現状と異なる場合があります。
※現在は生水は飲めません。
水呑地蔵 入口
本堂
道標(十三街道沿い)
指定文化財 | 未指定 |
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時代 | 平安 |
関連する文化財など | 十三街道、十三峠 |
見どころ | ①水呑園地:府の開設した山の公園地。生駒山の日下園地、鳴川園地に続く。両園地からここまで遊歩道が整備されている。ここから南の高安山までも市や民間団体の整備した遊歩道がある。この園地からは大阪平野の眺めもよく、また近くに水呑地蔵、十三峠、十三塚などがある。【出典:『八尾の史跡』(棚橋利光・八尾市市長公室 市政情報課・八尾市郷土文化研究会、1999年)】 ②現場:春は桜の名所。森林に囲まれ、西側には大阪平野が望める。本堂の南側に小さな祠(ほこら)があり、地蔵堂の傍らに清水がわき出ていて、俗に「弘法水(こうぼうすい)」といいます。弘法大師が、このすぐ上の十三峠を越える旅人のために、祈願して得た霊水といわれています。諸病にも効き目があるといわれ、参詣者が絶えません。 ③道中:水呑地蔵尊手前の道中に、「府民の森みずのみ園地」の入口があり花木の中を散策できる。小川のせせらぎと並行して、急阪の沿道に地蔵石仏が並んでいる。自然公園道を八尾市内~十三峠~奈良を結ぶ、大阪平野が眼下に一望できる。道中にお店は皆無。標識:道中数か所有。神立茶屋辻から水呑地蔵尊までの坂道は、数回の休憩を必要とするほど、かなりの急斜面が続きます。 ④西信貴ケーブル「高安山」駅から生駒縦断歩道(信貴生駒スカイライン併走)を進み、十三峠過ぎを西へ十三街道下るルートは、徒歩約70分…尾根つたいの展望は素晴らしく、遠くは明石海峡大橋あたりまで望める。 |
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備考 | ①最寄りの史跡など:一三街道、十三峠、神立茶屋辻 等 ②諸病に効験あるといわれる霊水「弘法水」がわいている。 ③本堂に祀られている地蔵尊は、元禄7年(1694)のものである ④近鉄「服部川」駅からの道中に「八尾市立歴史民俗資料館」がある。 |
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