石板付近
この古墳は、標高百米付近に位置しており、直径二十米程度の円墳であったと推定される。平成元年発掘調査を実施した結果、全長九.一米、玄室の長さ五.一米、幅二.二米、羡道の長さ四.一米の横穴式石室とその中に納められた組合わせ式家型石棺三基(棺)を検出した。出土遺物には、亀甲?花文・鳳凰文・心葉文を銀象嵌した直刀二振及び、六世紀末から七世紀中頃の須恵器・土師器の他、耳環・鉄製品などがある。高安地域の首長を埋葬した古墳の一つとして重要な古墳であったと思われる。【出典:『史跡の道・説明石板』(八尾市教育委員会、甲斐房之助 書)】
*石板の説明には一部現状と異なる場合があります。
①芝塚古墳出土品 銀象嵌刀装具:芝塚古墳は神立(こうだち)にある6世紀後半に造られた古墳です。古墳の規模は、直径約20mの円墳です。死者を葬った部屋である石室は、全長9.1mの横穴式石室(よこあなしきせきしつ)で、玄室(げんしつ:棺を入れる部屋)の長さ5m、幅2.1m、高さ1.9mで、羨道部(せんどうぶ)は、長さ4.1m、幅4.1mです。石室内には凝灰岩製(ぎょうかいがんせい)の組合式家形石棺(くみあわせしきいえがたせっかん)が3基あり、須恵器(すえき)・土師器・鉄製品(てつせいひん)・馬具(ばぐ)・耳環(じかん)・玉類(たまるい)と大小2本の鉄製の直刀(ちょくとう)が副葬品(ふくそうひん)として出土しました。
【銀象嵌刀装具】直刀の円頭柄頭(えんとうつかがしら)2点と鍔(つば)2点、はばき1点の計5点に銀象嵌(ぎんぞうがん)が施されています。2振りの刀に銀象嵌が施されていた珍しい例です。柄頭(つかがしら)の模様は、亀甲繋花文(きっこうつなぎかもん)です。柄頭と鍔に心葉(しんよう)文と渦文(うずもん)が、組み合わさって象嵌されています。直刀についている鍔は鳳凰(ほうおう)文と渦文(うずもん)の銀象嵌があります。[平成12年3月10日指定]
【出土土器の年代】銀象嵌の大刀とともに石室内で見つかった土器は、須恵器24点、土師器3点の27点で多くが完形品です。須恵器には台付長頸壺(だいつきちょうけいつぼ)・はぞう・平瓶(ひらべ)・高坏(たかつき)・坏など、土師器には直口壺(ちょっこうつぼ)・高坏があります。これらの土器の年代は6世紀後半から7世紀前半までの幅があり、追葬(ついそう)のたびに土器が石室に納められたことがわかります。[平成12年3月10日指定]【①②出典:『八尾市文化財情報システム』より】
石板北側風景
石板
高安山眺望(現場より)
指定文化財 | 未指定 |
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時代 | 古墳 |
関連する文化財など | 「銀象嵌刀装具」(市指定文化財)、「土器」(市指定文化財)…保管:歴史民俗資料館 |
見どころ | 東に高安山、沿道には木々・池・旧民家が多くみられ風情がある。 |
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備考 | 最寄りの史跡など:玉祖神社、伴林光平墓、本間孫四朗墓 等 |
小学校区 | 高安小学校・中学校区 |
所在地 | 八尾市大字神立 |
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交通ルート | 近鉄「服部川」駅から徒歩約30分(近鉄「服部川」駅から「八尾市立歴史民俗資料館」を過ぎ、北東へ上がる。玉祖神社から1~2分南のところにある。) |
最寄駅 | 近鉄「服部川」駅 |
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